ステップ制御エピタキシー実現で芝原健太郎がSSDM賞を受賞

芝原健太郎は「ステップ制御エピタキシー」1の実現で黒田尚孝氏らと共にSSDM賞を受賞しました。(2005年)


芝原健太郎と共に受賞した松波弘之 京都大学名誉教授(下に寄稿あり)はIEEEエジソンメダル(2023)も受賞されています。

  「証言記録 ステップ制御エピタキシー –黒田尚孝氏と芝原健太郎による実現


現在実用化されているSiCパワーデバイスは、すべて ステップ制御エピタキシーを用いて作られています。
SiCパワー半導体の市場規模は既に3千数百億円、2029年までに100億米ドルを超えるという予測2まであります。

SSDM賞表彰式での芝原
SSDM賞 賞状

N. Kuroda, K. Shibahara, W. Yoo, S. Nishino, and H. Matsunami, “Step-Controlled VPE Growth of SiC Single Crystals at Low Temperatures,” Abstract of 19th Conf. Solid State Devices and Materials (SSDM), pp. 687-690 (1987). DOI: 10.7567/SSDM.1987.C-4-2

受賞者:右から黒田尚孝,芝原健太郎,Yoo Woo Sik,西野茂弘,松波弘之(敬称略)

松波弘之 京都大学名誉教授(IEEEエジソン賞受賞)(SSDM賞共同受賞者)  



2005年4月にとても嬉しい連絡を受けた。

京都大学が1987年にSSDM(固体素子材料国際会議 )で発表した「 Step-Controlled VPE Growth of SiC Single Crystals at Low Temperatures」by N. Kuroda, K. Shibahara, W. Yoo, S. Nishino, and H. Matsunami がSSDM-2005で表彰されるというニュースであった。

第1回から2000年までの間にSSDMで発表された論文の中から、年に1件だけ表彰されるたいへん名誉な賞である。

授与式では、著者の5人(黒田、芝原、兪、西野、松波)が集まることができ、たいへん嬉しく、晴れがましい経験をした。

 この技術が中核となって、今、パワー半導体 SiC の実用化が始まっている。 (「故 芝原健太郎氏 追悼文集」(2011年)の中から)

西野茂弘 京都工芸繊維大学名誉教授(SSDM賞共同受賞者)



SSDMアワード授賞式 2005.9.13 



Solid State Device and Materials(固体素子・材料コンファレンス)は、固体エレクトロニクスの進化・発展によって、人類の生活の質的向上に資することを目的に開催される、日本における伝統ある国際会議の一つ。今年で50周年を迎えた。
 前身である固体素子コンファレンスは、国内会議として1969 年に発足した。以後毎年開催されていたが、初めて国際コンファレンスとして開催されたのは1976 年、その後1982 年までは3年に1回、1984年から1990年までは隔年、そして1990 年以降は毎年、国際コンファレンスとして開催されるようになった。1983 年にはそのカテゴリーに材料分野を取り込んで、現在の固体素子・材料コンファレンス(SSDM)に名称を変更した。
 同コンファレンスは、固体素子とその材料に関わる研究者に最新の成果を公表する機会を提供するとともに、その問題点や解決法を議論することで進むべき方向を提示することを目的として
おり、新素子のための新しい物理現象の発見・解明、さらに素子として実現するためのデバイス・プロセス技術、材料物性の評価技術の提案などが毎年発表されている。


発表: 1987年のSSDMで発表

題目:Step-Controlled VPE Growth of SiC Single Crystals at Low Temperatures

著者: N. Kuroda,  K. Shibahara
, W. S. Yoo, S. Nishino, and H. Matsunami
   Kyoto Univ., Japan




 このアワードは過去に発表した論文から優秀なものを年に1件を表彰するもので、私たちの発表がアワードを受けたのはたいへん名誉なことです。

受賞者:右から黒田尚孝, 芝原健太郎, Yoo Woo Sik, 西野茂弘, 松波弘之(敬称略)
賞状を受け取る芝原
  1. 高品質の(SiC)エピタキシャル薄膜結晶を成長させる方法、ステップ制御エピタキシャル成長法。 ↩︎
  2. フランスの調査会社Yole Groupによる予測 ↩︎

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